きままな備忘録

ジャニーズと発達障害のかけもちLife ヲタはやめられない

天国の本屋 感想

また、観劇トラウマが増えてしまった。

一種の観劇アレルギーが出来てしまったのは、完全に前回の某遊園地が原因なんだろう。

本当にごめんなさいとしか言葉が出てこない。

 

長い長いタラレバをどうぞお聞きください。

ちゃんと感想も書いてます。

 

 某遊園地は、初座長公演ということもあり、これは是非とも見に行かねばと思い自分が持っている名義を総動員して申し込んだ。

当初は、ストーリーのあらすじも初見で面白そうだと感じたし、河合くん辰巳くんの友情コンボという点でも魅力的に思えた

座席も花道横だったり桟敷席っぽいレアな場所だったし、まぁその辺は良しとしたい。

しかし、変に専攻分野(昭和初期)と重なってることもあり、先行研究や史料批判を通して時系列ごとに整理しないと正気では見られない。

去年の春に行われた舞台は、再演があっても観に行かないし、プチトラウマと化した。

自担が出てるからといって贔屓目だけではチケットは増やすべきではないと強く思った。

 

 

ぶっちゃけ、舞台の上に立つ河合くんは見たい。

けれども、私自身の覚悟が出来てないと申し込むすら躊躇う。

もどかしい自問自答を繰り返した。

 そんな状況の中で、天国の本屋の案内が来た。

誕生日に舞台出演決定のお知らせが来るってすごいサプライズだよ。

 

 

一抹の不安は消えないので、申し込みが開始される前に原作を読んでみることにした。

天国の本屋 (新潮文庫)

天国の本屋 (新潮文庫)

  • 作者:松久 淳,田中 渉
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2004/04/24
  • メディア: 文庫
 

生活圏内に図書館があってよかった

 

 

舞台やドラマなどの映像作品に応援しているタレント(推しや自担)に出演する時は、なるべく原作を読んで予習しておきたい。*1

 

開演前に貪るようにパンフレットを読み込んでも観劇ポイントすら押さえられない。

また、自担ロックオンで双眼鏡を構えるシングルフォーカス(障害特性)なのもあって、なにかと観劇に至っては準備が必要なのだ(一部例外あり)

 

まぁ、活字であらすじやセリフをちゃんと理解したいという思いが一番強いんです。

 

しっかりとした予習を行い、上演時間が2時間に伸び、休憩なしに怯えながら臨んだ大阪公演。

ざっくりとした感想は、「原作の方がまだよかった。可もなく不可もなく微妙

色々と口惜しい。

 

良かったところ

  • 河合くんの歌唱力が格段にあがっている
  • 脇を固める演者さんの層が厚い
  • 井上小百合さんの歌が上手い
  • 冒頭の現在と過去の回想シーンの対比
  • 朗読シーンの劇中劇

最近の河合くんはとても歌が上手になっている。これは、再演コインロッカーベイビーズを見たときにも思ったのが、「河合郁人歌上手すぎないか!!

ミュージカルに出演する機会が増えたことで、発声方法や歌い方を身に着けたであろう努力が垣間見えるような気がする(お前何様やねん)

劇中歌の歌唱だけではなく、ころころと変化する感情豊かなさとしの表情に心を打たれた。スポットライトに照らされた柔らかな微笑みが聖母マリアみたいだし、ところどころハシきゅんみを感じました。(コイべビロス)

また、井上小百合さんの歌声もすごく印象に残っている。ユイの悲しい記憶やそれにまつわる場面での歌声はパンチがあって驚いたし、徐々に惹かれ合っていく二人の関係性が好きでした。*2

劇中ではその時の演者さんの衣装を活かした小道具の展開や衣装替えや歌・踊り・歌のサンドウィッチは圧巻だった。青春探偵ハルヤでのイメージの強い阿見201さんや緑色と青色のスーツを着られていた白山さんと横山さんといった俳優さんが『ヘンゼルとグレーテル』『泣いた赤鬼』『ナルニア国物語』の一場面を朗読劇として再現しているのが面白かった。*3

手作りのポップや本棚といった細かいセットは本屋っぽいなと思って、双眼鏡で背表紙を追ってました。

場面を切りかえた回想シーンなど断片的に切り取ればよい作品に見えるのだが・・・。

 

微妙だと感じた点

  • 長すぎる
  • 原作を丸々詰め込んでる感が半端ない
  • 鍵となる見せ場(構成)をどこに置きたいのか分からない
  • 同じ場面や繰り返しの説明はいるのか
  • オチはどこなの??

 もともと予定されていた上演時間が2時間(休憩なし)だったのに、20分延長された。

原作とは違うテイストで加筆されたエピソードを加えて長くなったのかと思ったが、つかみどころのないまま時間だけが引き延ばした感がある。最初から2幕構成でもよかったのではと思う。気持ちを歌に乗せる場面とセリフだけで伝える場面の区別がもっとあったほうがよかった。

さらに欲を言えば、メリハリや一番大切にしたい場面だけを抽出して構成してほしかった。M-12~M-15までの流れが長すぎる。

集中力が切れかかった私にとっては長すぎる一つ一つの場面が退屈だった。

小説全編を舞台で表現するのは無理があるし、比較対象にされやすい。ストーリーを筋書き通りになぞっただけでは、原作に忠実だと思うが、単調すぎる。

原作を良くも悪くもアレンジするのは演出家だし、見る作品によって好みがはっきり分かれるのは仕方がない。

けれども、チケット代を払ってよかったと思えるぐらいの何かがほしかった。

小説のラストシーンを舞台でも採用してほしかったし、ナルニアの場面やHBSで再会したおばあちゃんとか・・・・。すごくすごく印象に残って感動する場面がたくさんあっただけに非常に残念である。

 

しばらく、河合くんの芝居現場に行くのは控えます。

綺麗なお顔を拝むために納めた拝観料1万円の内訳をしっかりと考えなければ、また同じ過ちを繰り返すのです・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:目に見えない情報を文字化して頭の中で変換するのが苦手なタイプ。これも一種の障害特性なんだろう

*2:リトルウィメンのベス役や様々な舞台に出演されているんですね。https://www.tohostage.com/littlewomen/

*3:緑と青のスーツはぱっと見、新喜劇だと思った